視線を合わせるという行為は、恐怖心に繋がるということなのでしょうか。いや、実はそうではないのです。それを検証するための事例があるので紹介します。
あなたはマザー・テレサ という人物をご存知ですか。宗派を問わずにすべての貧しい人のために働いた女性で、ノーベル平和賞を受賞したカトリック教会の修道女です。
このマザーテレサの目線は「天使の目」と呼ばれるほどに、視線を合わせただけで優しい気持ちになれることで有名なのですが、実は、これは目の表情によって受け取り手の心理が変化するために起こる現象なのです。
よく笑っているのに目は笑っていない人がいますが、そういう人は顔の表情は笑顔なのですが、目の表情は楽しくないからそういう風になってしまうわけです。
つまり脳と目は近い部のため、脳の感情は、そのまま目の表情として表れてしまうのです。
「目は顔ほどにモノを言う」なんてことわざがあるぐらいですが、それほどまでに目の表情というものは相手に伝わってしまいます。
だから目線を合わせない人は臆病に見られるし対象物がわからない人の視線を感じると恐怖を感じ、また心から笑顔の人の目線は本当に目が穏やかなため安心できるのです。
では、目の表情をコントロールするためにはどうしたらよいのでしょうか。これは、脳のイメージを自分で操作するしか方法はないです。
例えば、悲しいことを思い出してください。
ペットが死んだときでも、失恋したときでも何でもいいから自分の感情が悲しくなる思い出を想像してみると、あなたの目は無意識に悲しい目になっているはずです。
このように、楽しいイメージを 想像しながら相手を見つめれば、楽しそうな視線になるし、悲しい思い出をイメージしながら見つめると、悲しい目線になってしまうのです。
目の表情は目で作ることは難しいですが、脳で感情をイメージすれば簡単に目に表情が出てくるというわけです。
どうしても自分の思い出が少なくて、そういう感情やイメージが湧かない場合は、相手の気持ちになって考えてあげるだけでもよいでしょう。
例えば、「この人は、猫が好きだから猫の話をすれば喜ぶだろう」とか相手の感情にシフトしてあげるだけでいいです。
相手の失恋話を聞いている状況であれば、自分が失恋したようなつもりで話を聞き、そのまま目を合わせれば悲しそうに見えるというわけです。
また、目の表情を作ることはできても、どうしても恥ずかしくて視線を合わせることができないという場合は、相手の目を見つめるのではなく、目と目の間にある鼻筋を見つめるようにしましょう。
たったそれだけで、相手側から見ると、あなたは両目をしっかりと見ているように感じますから。
実は、ほとんどの人は意識的にしろ無意識的にしろ視線を合わせているようで、鼻筋を見ているだけだったりするので、恥ずかしがる必要などまったくなかったりします。
誰しも、皆、人間であれば同じ心理で行動するものなのだから自信を持ちましょう。
できれば視線があったとしても、すぐにはそらさないほうがいいでしょう。すぐに視線を外すと相手に興味がないと思われイメージが悪くうつるからです。
かといって、いつまでも長時間見つめるわけにもいかないので、視線を外すときは相手の背中の向こう側を見るようにして外すと自然な感じで高感度があがります。
逆に視線を下に外すと、小心者のような印象が感じられるためマイナスなので注意。