欧米人に比べて日本人は、ジェスチャーを使うのが非常に下手です。人は、動きのあるモノに反応するので、話しながら、ジェスチャーがあるほうが印象には残りやすいでしょう。
しかし、あまりに大げさな動きは、逆に、うるさく感じてしまい、話していても疲れます。
では、正しいジェスチャーとは、どういうものをいうのでしょうか。
そのための参考になるのが手話です。手話は、耳の不自由な人や、言葉が不自由な人が使う言語手段です。
昔に流行ったドラマで「星の金貨」という手話のドラマや、「オレンジデイズ」という手話を使う少女のドラマが放送され人気をよびました。
これらのドラマは、会話に手話が使われていますが、疲れずにTV画面をみつづけることができます。
また、このドラマの人気により、手話を学ぶ人が増えましたが、手話で話す人達は、それをウザイとは感じませんよね。
つまり、大げさではないジェスチャーなのです。
なぜ手話は、おおげさではないジェスチャーなのでしょうか。実は、手話だけでは細かい部分のニュアンスは伝わらないといわれています。
では、どのようにして、細かい気持ちを手話で伝えるのかというと、表情に秘密が隠されているのです。
人は会話の内容で理解を示すことができる能力よりも、表情をみて気持ちを理解する能力のほうが優れているのです。
そのため、楽しい話をしているときは楽しそうな表情になり、悲しい話のときは、悲しい顔になるわけです。
こうした表情の豊かさで、相手は、気持ちを理解し判断します。
会話で重要なのは、大げさな身振り手振りではなく、豊かな表情に、少しだけ身振り手振りを交ぜる話し方のほうが、相手の印象に残りやすいといえます。